「お前、あの時の仔犬だな?
そのまま吠えなければ何もしないから、ジッとしておくんだぞ…」
そう言うと、部屋の中を物色し始めた。
部屋を掻き回せば、カナが帰ってきた時には分かるだろうに。
いやそれよりも、自分の部屋を他人に物色されたと分かった時のカナの事を考えると、その時の落ち込み方を想像すると怖い…
そうでなくてもカナは――
そうだ!!
俺が110番通報すれば良いんだ。
話しをしなくても、電話さえすれば警察は来てくれる筈だ!!
俺はちょうど床に置いてあった固定電話の受話器を外すと、鼻先で、1・1・0とプッシュした。
受話器の向こう側から、小さい声で男性の声がこちらの応答を求めている…
よし、これで良い。
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