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痛てて…
慎一の奴、思い切り蹴りやがって。


「何て事するのよ!!
仔犬を蹴るなんて、まったくどうかしてる!!」

カナは慎一を睨み付けると、聞いた事もない様な厳しい口調で言い放った。

慎一はカナの剣幕に動揺し、一歩後退りして反論した。


「そ、その犬が…
お、俺の足首に噛み付いたかのが悪いんだろう。

い、痛かったんだからな!!」


「どうした、何かあったのか?」

その時、玄関前に待機していたタクシーの運転手が、激しい口論を聞いて車を降りてきた。


慎一はその運転手を見るなり、一歩二歩と後退りし…

「佐倉…
お前、絶対に後悔するぞ。
思い知らせてやる!!」

と言うと、駐輪場に停めてあった黒いスクーターに乗り、病院から出て行った。


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