日は暮れ、今日使っていいと言われた部屋で携帯を開く。
ゼロに連絡するためだ。
今日は帰らないことを言わなければ。
祖母が泊まっていくよう勧めたのだ。
有馬とも積もる話があるだろう、と気を利かせてくれた。
通話ボタンを押して耳に当てる。
呼び出し音が何度も彼を呼ぶが出ない。
仕方なく留守番電話に短く言葉を残し、切るとタイミング良く有馬が入ってきた。
「電話?」
「まあ、居候させてくれてる人にね」
「男?」
からかうように笑みを浮かべ私の横に座る。
新鮮な笑みに頭を振る。
「私、彼氏いるの。今度会わせてあげるわ」
もちろん葵のことだ。
葵は私を待っていてくれてる。
前の私ならこうは思えなかっただろう。
今は自信があった。
葵は全てわかっていたのだ。
その上で私を愛してくれているのだ。
……本当に、かけがえのない人……
私が感慨に耽っている横で有馬が喜んでいる。
その姿にまた新鮮さを覚えた。
ゼロに連絡するためだ。
今日は帰らないことを言わなければ。
祖母が泊まっていくよう勧めたのだ。
有馬とも積もる話があるだろう、と気を利かせてくれた。
通話ボタンを押して耳に当てる。
呼び出し音が何度も彼を呼ぶが出ない。
仕方なく留守番電話に短く言葉を残し、切るとタイミング良く有馬が入ってきた。
「電話?」
「まあ、居候させてくれてる人にね」
「男?」
からかうように笑みを浮かべ私の横に座る。
新鮮な笑みに頭を振る。
「私、彼氏いるの。今度会わせてあげるわ」
もちろん葵のことだ。
葵は私を待っていてくれてる。
前の私ならこうは思えなかっただろう。
今は自信があった。
葵は全てわかっていたのだ。
その上で私を愛してくれているのだ。
……本当に、かけがえのない人……
私が感慨に耽っている横で有馬が喜んでいる。
その姿にまた新鮮さを覚えた。
