「あのう、聞こえてます?」



はっと、この狼の言葉で俺は冷静に考えた


無視したら俺の命が危ない

とっさに

「はい、聞こえてますよ〜。良いですね。呑みましょう。」

と精一杯の笑顔で答え、狼のほうへと近づいた



俺ってバカじゃないのか?

職業、猟師なんですけど

近づく前に撃てばよかったと激しく後悔




そしてあの腹、
どう見ても何か喰った後だよね?


あれじゃないの?

赤いずきんをかぶった女の子とかそのおばあちゃんとか入ってそうなお腹なんですけど



え、違うよね…?

…誰か違うと言ってくれぇええ!




そんな思考とは裏腹に俺はちょこんと狼の隣に座った

だって狼怖いんだもの