玄関の前まで行くと あたしは崩れ落ちた。 手を繋いだだけなのに こんなにも緊急した…………。 小さい頃に握っていた手とは 全然違うくなってて すごくゴツゴツしていた。 嬉しいはずなのに 一星の少し困った顔を思い出して あたしも複雑な気持ちになった。 「好きに…………させるんだから。」 そう自分に言い聞かせて 手を繋いでいた方の手を 胸の前でギュッと握り締めた。