そんなことを思いながら階段を降り、 昇降口にあった鏡に映る自分の姿を見る。 「……」 そしてそのまま覗きこむ。 むむ。 うーん…、 これと言って特徴ないな。 平凡な顔。 地味? いや、地味っちゃあ、 そうかもしんないけど。 セミロングの黒髪に後ろで一応、 可愛い小花柄のシュシュで束ねているけど。 ぱっとしないなあ、私。 地味じゃなくて、 もっと、こう、なんていうか、 由美子みたいだったら。 ずっと、 よかったのになあ。