いやいや、 中村くんが誰と話そうが何しようが関係ないもん。 そんなこんな短すぎる時間で特別な感情とか、 ないもんね。 「ヒロコ?」 どき!!! 中村くんに呼ばれたのと 慣れない「ヒロコ」のせいで飛び上がりそうになる。 「はああ…、はいっ!!」 やだ、なにこれ、 声うわずって返事してるじゃない。 なんか私、 ヘンタイみたいってば。 胸を押さえ、 どきどきをできるだけ静ませようと頑張ってみるけど、 たぶん、 赤くななった顔までは誤魔化せてもないだろう。