彼の言った通り、 「君はもう一度、 ここに来ることがある。 そのときは今の心境からきっと脱していると思うよ」 本当にその通りだった。 でも三度目、 「好き」の感情がわからなくなってあの場所に行ったとき、 もう彼とは会うことはできなかった。 彼の魂が彷徨っていたのは…。 甘味屋のおばさんがずっと知りたいと望んでいた、 あの風景画の場所をどうにかして知らせたかったからなのか。