その時だった。

「俺の初めてのキス貰って!」

『……!』

いきなり、何の前触れもなしにヒロがキスをしてきた。

ガチガチと歯が触れた。

二人ともが震えていた。

『駄目だよ。
午前零時を過ぎて、二十歳にならないと駄目。』

「最後までしなきゃいいんでしょ?」

『駄目。
暴走したらストップかけられるの?』

そして午前零時を前に江梨はシャワーを浴び、ドキドキしながらバスタオルに身を包み、灯りをおとした部屋へ向かった。

そして、出会って4カ月後のヒロの誕生日に、二人は結ばれた。

やがて出会った頃は想像もつかない、ありえない本気の恋愛を二人はそれからする事になる。