三好鳴海の放ったボールは、



ネットに立つ生徒の顔スレスレに、相手側のコートを目がけて飛んでいく。




「危ないじゃない!ネットの前に人が立ってるのに……」




あたしのいるところから、三好鳴海がいるところまで、




30m以上は離れている。




それでも、ボールのスピードが早いことと、もしそのボールが体に当たれば、




どれほどの威力があるかなんてことは、わかりきっていた。













「絶対に、当たらない…」





「え…?」




「ナルは、狙ってあそこにボールを打ちこんでるんだ。命中率は、100%だよ」