「おい、お前。なんで裸足で歩いてる?」



後ろからナルの声が聞こえた。



どうしてって、あんたのせいなんですけど?



って言いたいのを堪え、あたしはシレッと答えた。




「床が冷たくて気持ちいいから。裸足で歩くのって健康にいいんだよ、斬新でしょ?」




「それにしても、靴下ぐらい履けよ」



まぁ、そうなんだけど。



靴下が真っ黒になるのが嫌で、脱いだんだよね。



学校の廊下って結構汚れてるから。








「ハハッ、ヘンなヤツ」




別に、どうとでも言ってください。




「だからプリンセスを解消してよ。ナルまで変な目で見られるよ?」



「それとこれとは関係ないだろ?お前、もしかして履くものがないとか?」



昨日の朝からのあたしに起こった出来事を、



やっと思いだしてくれた?