プンプン怒りながら教室に戻ると、天音ちゃんがもう教室に戻ってきていた。



「天音ちゃん、聞いてよ!ナルったら」



「どうしたんですか?ナル様とケンカでもしたんですか?」



「ケンカっていうか、あたしにゴールデンロール3つ買って来いなんて指令を出しておきながら自分は食べないの」



「ナル様、優しいですね。葵ちゃんのために残してくださったんですね!」



いや、そうじゃない。



あたしの伝え方が悪い?








「違うの~!ただ、あたしを困らせたいだけなんだよ。

食べきれないぐらいのケーキがテーブルの上にあって、自由に持って帰って教室で食べていいって。

ならゴールデンロールいらないよね?イジワルだよね!?」



「えぇっ、やっぱりさすがです、ナル様。わたくしにもおすそわけがあるなんて…幸せすぎます」



んんっ、やっぱりあたしの説明の仕方がよくない!?