「羽衣子!」 呼ばれた名前。 スーツ姿、息を切らしながら笑顔の終聖が立っていた。 「え、どうしたの!?仕事でしょ!?」 「羽衣子が病院に行ったって聞いたから……」 チラッと終聖があたしを見る。 「もしかして……」 「あたし達の赤ちゃん、いるんだって」 ふにゃりと表情が崩れるあたし。 幸せを今、実感しちゃった。 終聖の顔を見たから。バカかな、あたし。