「そんな、泣きそうな顔しないでくださいっ」


あたしのケガなんかで!


「大丈夫?」


「はい。」


「本当に?」


「本当。ピンピンしてます」



その場で飛んでみせた


―――――



「そっか、よかったぁ」


ふにゃりと笑う顔は綺麗で、女の子に間違えちゃいそう



それに……



「あんなとこにいるなんて、面白い子だね。」



さっきから思ったんだけど…


「なにしてたの?」


「へ……?」



いきなり出会って
助けてもらったかと思ったらあたしを平然とお姫様だっこして



「猫でも捜してた?」


ね、猫?


いやぁ猫は捜していませんが


「それとも迷っちゃった?」



いや、自分の学校ですよ?



あたしにフワフワと笑うこの男の子は、なんだか変じゃないですか?


また


あたしの人生が大荒れの予感がするんですが



「まぁ、消毒してしまうね。ってわあっ!」


バッシャーン


「………」


「ご、ごめんねごめんね」



気のせいじゃないようです