ハンドパワー


もうこれから先、家族と笑って生きていけないだろうって、あの時思ってた…

だけど…
両親は手紙を書いててくれたんだ。

家に帰って読もう。


そして春も、渡辺さんに挨拶をすると、私たちは帰っていった。


バスから降り、あとは徒歩で家に帰るだけだった時。

私は少し気になったことを質問した。

「ねぇ春。

結局何で私は両親の最期の記憶がなかったの?」

「そういえば言ってなかったな。

実はな温秘、
家の前で倒れたとき、救急車で運ばれたんだ。

温秘の両親はそのあとに。

温秘は病院に運ばれた、次の日に目を覚ましたんだ。