これで長い間悩み続けたことから、少しだけ解放されるんだ…。 そう思うと、自然に表情が和らいだ。 それに気づいた、渡辺貴雄は話し始めた。 「俺があの時、 家の庭にいる温秘ちゃんに挨拶をして、それからいいことを教えてあげたんだ」 この前言っていた、いいことだ。 何だろう? 「いいこと?」 「風水的なこと? 教えてあげたんだ」