もちろん彼も座った。
話す距離がさっきよりも縮んでしまった。
ヤバイよ…
「おまえが両親を火の家に入れて、焼き殺したんだよ!」
「やめて!!
お願いだから、その事は言わないでって」
ベッドの端の方に座り、私は頼んだ。
しかし北郷勇人はやめてくれない。
「おまえが家にいなかったら、両親は死ななくてすんだんだ。
おまえがおまえの親が帰ってきた時に、燃える家を外から見ていたら、家族は死ななずにすんだんだ」
「嘘言わないでよ!
だったらなんで私はその事を思い出さないの?」
「そんなの知るかよ!
まぁ考えるとしたら、おまえが両親殺したことを忘れるままにしておきたいからじゃねぇか?」


