ハンドパワー


でもその事を掘り返して、何の意味があるだろうか。

コイツは本当の意味を教えてくれないし。


「教えてよ!」

「しかもその男の名前を呼び捨てしてるとはな…」

なに、この人…

妬んでんの?

「はああ…  はぁぁ…」


そうだった、この人私に殴られたんだった。

すっかり疲労してるじゃんか。

ふっ。

今はコイツを痛めつけることができるよ…


北郷勇人が寝そべっているのを、私は起き上がらせて壁に寄りかからせた。