ハンドパワー


「春が悪いの!
彼女である、あたしがいるのにも関わらず、他の女、つまりあんたと一緒に住んでるなんてね!」

「さぁ! もういいだろう
おしゃべりはここまでだ」

そういって、男の人が恵さんをふんだくった。


「お願い、助けて…」


さっきの言葉とは裏腹に、私に助けるようにせがんできた。


「さぁ、どうする?」


もちろん、私の答えは決まってる。

でもどうすれば…

!! そうだ


「ねぇ2人とも、恵さんが逃げられないようにがっちりガードして」

私はそう頼んだ。