ハンドパワー


「だったらどうして、私が言ったことを信じてくれなかったの!?」


つい渡辺さんに、ぶつけてしまった怒り。

「それは理由があるんじゃ。
まだ言えない理由が…」

どうしてだろう?

なんでみんな、真実を教えてくれないんだろう?

もういいや。


「今日は色々とありがとうございました。
またいつか、訪ねることもありますが、そのときはよろしくお願いします?

それでは」

そう言って、急いで渡辺さんの家から出た。