ハンドパワー


「そんなことないぞ。
温秘ちゃんが両親を殺したことにはならない

心配しなくても大丈夫じゃぞ」


「それは本当ですか?

私が両親を殺したってことは、嘘で間違えないんですか?」

「ああ。
多少は自分を責めてしまう過去だけれど、温秘ちゃんは悪くないぞ」


私は両親を殺してないんだ…

でも今更そう考えを切り替えれないよ。


「この男を知っているか?」

そして渡辺さんは、1枚の写真を見せてくれた。

写真に写っていたものは、1人の男性。
その男性はやや身長が高め、暗そうな人だった。


でも見覚えがある。