ハンドパワー


でも現実はここを気にしないと。

誰かが自動的に払ってくれるわけじゃないからね。


< そして、 日曜日 >

「温秘遅いよ。」


待ち合わせ場所に数分遅刻してしまった私は、蘭に文句を言われた。


「あ、ゴメンゴメン


ん?」


ふと蘭の周りを見ると、そこにはクラスメートの男子がいた。


「な、なんで」


私は心の叫びを言ってしまった。

「ゴメン、つい誘っちゃった。

だって温秘、友達と遊んだことってあんまりないでしょ?」


つい誘っちゃったって…


蘭は私が人と関わりたくないの知ってるくせに…。


「ないけど…

でも誘わなくても…」