ハンドパワー


「今更何言ってんだよ
もう慣れてるから気にすんな。

温秘は俺に真っ正面にぶつかってこい!」

「頼りにしてるから」


会話が終わったのにも関わらず、ハルは離してくれなかった。

あれ?
私、今…  この人に頼りにしてるから
 て  言ったよね。


信じるってことだよね…

この人を…  私が 信じる。


そう思うと、腕に力が入り、
よりいっそうハルを強く抱き締める。