好きなひとに好きだとも言えず、うじうじ悩んでいるわたしとは大違い。なんだか突然、美夜ちゃんが別世界の生き物みたいに思えて仕方ないよ。
でも、同時にとても、憧れた。
目の前に座る女の子は、圧倒的に魅力的で、堂々としていて、恋をしていることをとても誇っているように見えて。
「……あのね、美夜ちゃん」
彼女が放つ輝きを見て、ああ、わたしもこんなふうになりたいなあって、素直に思ったんだ。
「本城くんって……どんなひと、なのかな」
「なっちゃん?」
美夜ちゃんに訊けば、少しは本城くんのことが分かるかもしれないと思った。
だってきっと、ふたりのあいだには幼なじみという圧倒的で絶対的な歴史があって。たぶん、わたししか知らないちーくんがいるように、美夜ちゃんしか知らない本城くんだっているはずだ。
彼女は少し首をかしげた。
探るように見つめてくる大きな瞳が嫌で、先に目を逸らしたのはわたしのほうだった。
「なっちゃんは優しいよ。小さいころから、なっちゃんが優しくない瞬間ってたぶんないかなー」
「そうなんだ」
「そうだよー。ほら、美夜ってこんなでしょ? だから小さいころはよく男の子にいじめられてたんだけど、ずっとなっちゃんが守ってくれてたんだ」
美夜ちゃんの口角がきゅっと上がる。その大きな瞳は相変わらず、痛いほどにわたしをまっすぐ刺している。
……あれ。これってもしかして、わたしの気持ち、バレてしまったのかも。



