乙女魔法壁隊GARNET RIBBON

…オクトアスタの、凶悪無慈悲な、七つの口。

そこから生える、鋭い牙は確実に、五人を血祭りに上げているはずだった。

そう理解していたからこそ、オクトアスタ自身、いやらしい笑みを浮かべたまま、かみついた獲物から滴り落ちる血液をむさぼり飲んでいたが、何かがおかしい。



…流れ出る血液の出所が、どうやら自分自身の指先、つまり魔竜の口内である事に気付いた時、オクトアスタの笑い顔は、引きつった顔に変化していた。

「グッ、グアアッ!ナ、何ダコノ紅ク光ル物体ハ!」

凄まじい悲鳴を上げて、オクトアスタは噛みついた獲物から口を離した。

そこには、リオンと四人の乙女達を包み込む様にして存在する、紅く輝く、高さ6メートル、直径3メートル程の大きな蕾…

四人の魔力の力で生み出された、大きな薔薇の蕾があった。

それが、魔竜の返り血を滴らせて、その紅色を更に際だたせていた。

オクトアスタは、半分ほど欠けてしまった牙をむき出しにして怒り狂った。