───── ── 「藍佳」 そう言って病室に入ってくる颯汰。 「仕事忙しいのに」 「いいんだよ」 スーツを脱いであたしの隣に座る。 その隣にいる透をのぞき見る。 「とーるー」 「ほんと、親ばかになりそうで怖いよ」 「いいんだよ、親ばかでも」 3日前、あたしは透を無事に出産した。 立ち会い出産で、 安心したのかスムーズに生むことができた。 透は颯汰に似たのか整っている。 かわいくてかわいくて仕方ない。