受付で名前を告げると、案内役の女性が小屋から出て来た。


「何からにしますか?」

「昼食がまだなので……」

「では、きのこですかね?」

「はい、お願いします」


キョロキョロと辺りを見回す彼女の手を掴んで、


「行くぞ?」

「あっ、はい////」


俺らは案内係の女性の後を追い、

通りを挟んだビニールハウスの中へ足を進めた。




籠を手渡され、


「好きな物を好きなだけどうぞ。お持ち帰りの場合はグラム計量になりますが、可能です。それから、収穫したきのこを調理するのはあちらの小屋になりまして、有料になりますが、うどんや他の野菜もございますので」

「はい、ありがとうございます」


案内係の女性に会釈すると、


「昼食がお済になりましたら、一度先程の小屋にお声掛け下さい」

「はい」

「では、………ごゆっくり」


案内役が小屋へと戻るのを見届けて、


「さて、食材を調達するか」

「はい!!」


俺の言葉に瞳を輝かせる彼女。

そんな彼女を横目に俺はビニールハウス内を歩き始めると、


「ッ?!」