「手に取ってよくご覧下さい」
「は?」
「よく目を凝らして……」
松波は俺の手のひらにヘアピンを乗せ、
そして、クローゼットへと駆けて行った。
俺は松波の言葉通り、ヘアピンを見ると
何やら文字らしきモノがあるのに気が付いた。
………ん?………ムキ?
ムキって何だ?
何かの暗号か?
俺が首を傾げていると、
「これもご覧下さい」
「ん?」
松波の差し出したモノに視線を移し、ハッと息を呑む。
………何故、同じようなモノを?
デザインは微妙に違うが、同属なのが見て取れる。
俺はそれも手に取って、目を凝らした。
すると、同じく『ムキ』と何か鋭い物で削られた痕が。
「………こっちのは?」
「私のヘアピンです。………これも、そして、これも」
「………へ?」
松波は2つとも自分のモノだと言う。
一体、何を根拠にそんな事を言うのか。
俺は手元から松波へ視線を移すと、



