「良いか?よく聞け」
「はい」
「それを持ってたのは誰だ?」
「……京夜様です」
「違う」
「はい?……違うって?」
「お前も見ただろ。それを手にしてたのは、俺じゃなく、あの女だ」
「あっ、でも……。大倉様は要らないって。それって、京夜様に返すって意味ですよね?」
「ん?…………そういう風にも取れなくないが、事実は違う」
「違うとは何が?」
何がどうしたらこうなるんだ?
俺はコイツが持っていた理由を聞きたいだけなのに、
何故、俺が持っていたのかと聞かれている。
………これって、変だよな?
腑に落ちないながらも、
事の発端が『あの子のヘアピン』という事もあり、
俺は事の真相を明らかにしようと決意した。
「それは、あの女が手にしてたんだ」
「……どうして??」
「そんな事は知らねぇよ」
「………」
「じゃあ、俺も聞くけど」
「………」
「お前は何故、コレについて聞くんだ?」
「え?……だって、それは……」
「……それは?」
松波は手のひらの上にあるヘアピンをじっと見つめ、



