オレ様専務を24時間 護衛する



「おいっ、早く車を出せ」

「………」

「二度も同じ事を言わせんな」

「………」

「おいっ!!聞いてるのか?」



私の顔色なんてお構いなしの俺様男は

事もあろうか、私に運転しろと指図して来た。



ラブラブな時間は2人でゆっくり過ごせばいいじゃない!!

何で私まで巻き込む訳?



そもそも、彼女が出来たなら出来たって

ハッキリ言えばいいじゃない!!


そしたら、私だって、

こんな可笑しな仕事から解放されるのに!!



理不尽な状況に苛立ちを隠せない。

だからといって言い返す勇気も無い。


魔王にはむかう勇気も

会社ロビーで事を荒立てる勇気も私にはない。



いつでもどこでも平和主義者。

余程の事が無い限り、武術を遣う事だってしない。



だからこそ、納得いかない!!

私には最初から成す術がないって事じゃない!!



いいわよ、いいわよ!

そっちがそう来るなら、こっちだって……!!


世界の御影の御曹司とやら選んだ小娘、

しかも『超』が付くほどの女嫌いの俺様男を射止めた女。


新聞の一面を飾る前に見届けてやろうじゃないの!!



私は半ば自暴自棄になりながら、運転席に乗り込んだ。