都心から車を走らせ、
東京湾アクアライン『海ほたる』へ。
一休みして、そのまま木更津へ車を走らせた。
車の運転は苦にならないが、
車内の会話が思ってた以上に苦痛であった。
松波を隣りに乗せても、
奴は必要以上に会話を振って来ない。
みかを隣りに乗せた時はどうしてたっけ?
彼女の質問に軽く相槌を打ちつつ、
俺はそんな事を考えていた。
機関銃のように次から次へと話が尽きない彼女。
『女』という生き物は『おしゃべり』が好きだと言うが、
ここまで凄いと辟易としてくる。
空返事で相槌を打つ事もしばしば。
俺は彼女に分からないようにため息を零す。
あんなにも逢いたくて逢いたくて仕方なかった人なのに
何故、俺はこんな風にしているのか。
俺の記憶の『あの子』の存在が大き過ぎて、
今、隣りにいる彼女が受け入れられないでいた。
過ぎ去った年月がそうしているのかもしれない。
きっと、何度も逢ううちに気持ちも落ち着くだろう。



