俗にいう『三角関係』の修羅場のよう。

けれど、ちょっと風変わりな三角関係?


突然の出来事でプチパニックだが、

この状況下で思い浮かぶ事は……。


―――――――何が起きてもおかしくない!


いつものパターンなら、

ここでトドメを刺しにかかる所。


壁に押し付け、無理やりなキスを。

……そう、当てつけるみたいに。


けれど、今回ばかりは事情が複雑。

護衛するハズの私が護衛されている?

……そんな状況。


もう、どうしていいのか分からず、

ただ、じっと無言のまま瞳を閉じた。


すると、


「えっ……えっ?もしかして、あの噂……本当なの?」


……噂?

それはまさしく、アレの事で……。


「フッ、アンタ、気付くのが遅すぎ」


蔑むように投げ捨てられたセリフ。

何だか、嫌な予感がするのは私だけ?



目をギュッと閉じていても2人の表情が目に浮かぶ。

新垣さんに挑発してるであろう京夜様の腕に抱かれ

ただただ、じっと息を潜めていると……。


?!!!


突然、首が思わぬ方向に……!!