「今日からここで京夜と2人で暮らしてね?」

「えっ?!ふ、2人ですか?!」

「えぇ。暫くご実家には帰れないけど、必要な物は何でも言って頂戴」

「……」


頭がショートしてこれ以上は考えられない。


「京夜は18時頃に帰宅するハズだから、それまでに荷物の整理と食事の用意をお願いするわね?」

「……」

「う~ん、何か他にあったかしら?」

「あの…」

「ん?何かしら?」

「トイレやお風呂はどうすれば…」

「この部屋に完備してるわ。トイレやお風呂はあの扉。衣裳部屋はあっちの扉」

「……」


着替える所もあって、お風呂もあるなら何とかなるか。


「あっ、そうだった。京夜、寝起きが悪いの」

「えっ?」

「毎朝、起こすのが大変だと思うけど…」

「……」

「こうやって…」


社長夫人は私の耳元で…。


「京夜さん、起きてぇ~」

「なっ!!」

「優しく囁いたら一発で起きるわ」



……そんな事言えるわけがない!!