「私のことをご存知なのですか?」
「えっ?あら、覚えて無いかしら?」
「……え?」
「昔にお会いした事があるのよ?」
「そうなんですか?!」
「えぇ、それに…」
「はい?何ですか?」
「京夜ともその時会ってるのよ?」
「えっ?!」
「フフッ、まだ幼かったから覚えて無いのかもしれないわね」
優しい笑みを浮かべたまま
私の手を優しく擦っている。
何が何だかサッパリ分からない。
いつ、会ったの?
会った事があるから、私に白羽の矢が立ったの?
……そうなの?!
「あの…」
「ん?」
「その、どうして私なのでしょうか?」
「う~ん、そうね、何て説明したらいいのかしら?」
「……」
「京夜の事を聞いてるかしら?」
「はい、女性がお嫌いだとか…」
「えぇ。それにかなり我が強いの」
「……はぁ」
「今風で言えば、オレ様ね」
「?!」



