雪降ル夜ノ奇跡

「あ…」


礼於の視線の先には固く閉ざされた鉄の扉があった。

「怪しいな、なんか人の気配するし」


2人の男に気付かれないようゆっくり歩みを進めた。

そして奥の問題の扉のドアノブに手を掛け、


ーギィィ

その鈍い音と共に扉を開いた。