-------- 僕達は今、古くレトロな木造建築の家の前にいる。 誰もインターホンを押そうとせず、動かない。 みんなの顔が強ばっている。 みんこの家にはいるのは、何年ぶりだろう…。 もう、みんこの家の中がどうなっているのか、その記憶さえない。 「押していい?」 ゆりが一歩前に出た。 僕達が頷き、ゆりがインターホンを押そうとした瞬間、後ろから声がした。 「誰?」 と。 僕達は咄嗟に振り向いた。 スーパーの袋を片手で持ち 知らない子供と手を繋いだ みんこの母親が そこにいた。