--------------- あのあと 僕はゆりを連れて屋上まで走った。 久しぶりに走った。 ゆりもハァハァいっている。 屋上から見渡した空は青かった。 「ごめん。大丈夫?」 「だいじょ…ぶ…はぁ……」 ゆりは辛そう。 僕も辛くなってしまった。 「ごめんゆり」 「うん…っ!もう治った!!」 ゆりはにこっと笑ったけど やっぱり少し無理していた。 「ねえそれより、さっきの…」 なんとか話題を変えようと必死なゆりを見ていると 僕の体は勝手にゆりを抱きしめていた。