ゆりのいる個室へ行く。 ゆりの両親、みんこはすでにそこにいた。 眠っているゆり。 手には点滴。 花瓶にはすみれ。 僕はあの頃を思い出した。 …いや、おそらくみんな…。 「よく来てくれたわね」 ゆりの母が俺らに気づいて言った。 僕達は会釈をした。 せりくは、 「ゆりさんの状態は…」 と、聞くのを恐れていたことを聞いた。