しばらくして 僕達はたわいのない話をしながら二人のもとへ戻った。 せりくは僕の顔をみるなり 「ちょっとこい」 と言ってずるずるとアイスクリーム屋の前に連れてきた。 「うまくいったのか?」 「あー…いや…ごめん、無理だった」 僕は目線を泳がせて言った。 せりくはため息をつきながら 「だと思った。まあ焦らずな。ゆっくりいけ」 と励ましてくれた。 「誤解は解けたがな。 そろそろ言わないと…な…」 僕達の 心の中にあるモヤモヤ。 それはぐるぐると回り続けている。 あの日からずっと。