ゆりはやっぱり、泣いていた。 「ドラマとかのワンシーンでね、女の子が泣いてるの。 ゆりには何で泣いてるのかわかんなかったよ。 …でもね、今ならすごくわかる。 いちや。 ゆりに幸せをくれて、ありがとう」 ゆりの言葉に、僕はまた胸が締め付けられた。 「…んなことゆーな……」 僕の幸せは、君の幸せ。 君の幸せは、僕の幸せ。 僕は幸せそうな君をみて また幸せになった。