ゆりが僕の部屋の椅子に腰掛けた頃、 母が氷を入れた麦茶と羊羮を切って持ってきてくれた。 そして麦茶を飲みながら ゆりは話し出した。 「いちやはー、みんこのこと、好き?」 「…は!?」 あまりの唐突な質問に 僕は唖然とした。 変な汗が流れる。 「…なんで?」 「いーから。答えないとパンチだよっ」 なんでいきなり…。 僕は俯き、小さく呟いた。 「好きだよ」 友達としての なんの濁りもない「好き」なのに やっぱり少し照れが生じる。