「姫時ちゃん」 総司は私の頭に手を置いて 優しくに頭を撫でてくれた 『私、醜い女だから……。 素直に喜べなかった。 もっと二人といたい… そう思っちゃったの……』 壊れた蛇口のように 口から思っていた事が あふれ出す。 『だから、ずっと夢だ! 夢だから気にしない! って思い込もうとしてた。 でも、ただの夢だなんて思えなかった』 あの夢を見てから 彼らが去るのは 今日だろうか、明日だろうか と、考えてしまい。 見えない恐怖の重圧に 押しつぶされそうな気持ちだった。