「何を泣かせている総司」 後ろから冷静な低い声が聞こえ 振り返ると そこには、一君が立っていた。 『は、じめくん?』 「姫時。アンタは 一人で我慢などするな」 それだけ言うと口を閉じ 私の目の前まで来て、 目線を私に合わせながら 再び口を開いた。 「あんたと俺たちは 家族なのだろう?姫時。 家族に隠し事はするな……」