『何そんな夢みたいな話ってあるの?』 「あるない以前に、僕が喋ってる時点でおかしいでしょ?」 ごもっともなことを言われ、私は何となく彼を信じることにした。 だって、喋ってる時点で普通の猫じゃないもんね 「僕だって、これが夢だったらすぐに覚めてほしいよ……」 声の音色が、不安を帯びていて。私はたまらず彼を抱き上げた。 『私の名前は安西姫時。この世界は壬生浪士組が生きた時代から約150年後の世界』 君が帰れるまで、私がココで面倒を見るから安心してね そういいながら、キッチンへ向かった。