「君って馬鹿だよね。なんで聞き分けてくれないのかな」 言っている事とは裏腹に、総司の声は優しさで満ちていた。 「……僕は一度離さないって決めたら絶対離さないよ?」 『離さなくて良い!!私は総司のそばに居る』 「姫時ちゃん」 『ん?』 「僕と恋仲になってよ」 その言葉に、目を見開いたが……コクリと頷いた。 『うん』 抱きしめあう二人を、月は見守るように輝き続けた。