「飯塚を連れ出した理由は、斎藤から聞いた。
お説教を一時間増やしたい所だが……もうこの件に関して俺はとやかく言わん」
『土方さん。すいませんでした』
私はその場に土下座した。
額を畳にこすり付けて、目をつぶった。
「頭上げろ。
俺は今言わなかったか?この件に関して俺は何も言わん。お咎め無しって事だ
だが……お前が起こした行動で救われた人間が居る。助かった……礼を言う」
顔を少し上げると、普段の鬼鬼オーラからは、考えつかないくらい
優しい表情で微笑む土方さんの姿があった。
『勿体無いですそんな言葉』
顔を上げて、私はニッコリと微笑んだ。


