真実を知っている私と総司は、そんな彼女を無言で見つめる。
一君の表情は、余り変わってはいないが少し動揺しているようだ。
シバシ時が流れ
「どなたですか?……何か御用でも??」
スッと目の前にある扉が開いて、綺麗な女の人が出てきた。
『うそ』
その顔には見覚えがあった。
夢の中で私に誤解の糸を解いてくれと頼んだ白蘭さん
そう、白蘭さんの顔と瓜二つ
「咲月……久しいな」
「一さん……あ、あの…お久しぶりにございます」
ペコリと、頭を下げる咲月さん
視線がこちらに向けられたのに気づいた私はペコリとお辞儀をした。


