『よし!!行こう!!』 足を一歩踏み入れようとした時 手を握っていた飯塚ちゃんがボソリと呟いた。 「ここ、知ってる」 『え?』 ここ、知ってる? 「……見覚えがある。小さな頃に私ここで……」 彼女は辺りを見渡しながら、呟き…その場にしゃがみこんで地面を触った。 「なんで?何で知ってるの?」 地面を触りながら喋る彼女の困惑した声がその場に響いた。