「あの箱が、なくなったと聞いて。姫時と共に探していたのだ」
あの時と同じ
ふと、脳裏にその言葉が浮かんだ。
「部屋に箱はなく。………なくなった。急に…咲月(サツキ)の時と同じだ……!!!!」
説明の途中で彼は目を見開いて、立ち上がった。
「俺は、結局また大切な物を……。
副長、詳しい説明は後でします。あいつを探しにいかせてください!」
一君は、土方さんの了承も聞かず。部屋を飛び出した。
咲月ちゃんと同じ……彼は間違いなくそういった。
ドクンッと心の臓が鼓動を刻む。
そして、僕も一君に続き部屋を飛び出した。


