「……一君。さっき謝ってたよね?もしかして、君。姫時ちゃんが出て行ったとき 一緒に居たとか言わないよね?」 僕の言葉に、一君は目を見開いて視線を逸らした。 ……図星なんだ。その行動で図星なのだと勘付いた。 「…図星?…どうゆう事か説明してよ」 僕の低い声が、室内に響き渡る。 「姫時は、江戸にいるお花殿たちから届いた文を箱に入れ大事にしまっていただろう?」 一君の言葉に僕は頷いた。